お仕事の関係で国産木材の産地訪問した際、たっての願いであったある森へご案内いただきました。
杉、桧の生息する「手入れのされた森」として何度か訪れていた森の近くです。
仕事柄、間伐について情報収集はしてきたつもりでしたが、現状を目の当たりにして涙が出るほどに凍り付いてしまいました。
遠くから見ると、大自然の一部である緑豊かな森にしか見えませんし、入口に近づいてさえ気がつかない、周囲からは見えない景色ばかりでした。
山にこもること約2時間、シャッターを切るチャンスは幾らでもあったのですが、脳裏に焼き付けておきたい気持ちと、ため息とで、意気込みほどは撮影できませんでした。
国産材の国内消費は「木づかい運動」など各所の努力の末、少しずつ回復に向かっているようですが、日本の木材自給率は約28%(森林・林業白書/平成23年版から)ほどしかありません。
わざわざ、はるか彼方の国々から輸送燃料をかけずとも、国内には素晴らしい木々が沢山あります。
ここでは、厳密な所在地などあまり多くを語りませんが、手入れされていない森の現状を懸念される方は、お声をお掛け下さい。
正しくご活用される事を前提に、間伐・伐採されていない切ない森の(高解像度)写真をご提供いたします(掲載内容や個人情報、コピーライト掲載は求めません)。
本来は、ステキな木製品の写真やコメントだけで、その魅力をお伝えできることが望ましいと思いますが、製品として目にする綺麗な木になるまでに、多くの手がかけられている裏方を知ることも、大切であると感じています。
木製品の関係者でも現地に訪れ、調査し理解する機会が少ないと言われます。
また、関係者ではあまりにもリアルにお伝えしにくい面もあろうと思います。
少しでも周囲への啓蒙などにお役立ていただければと思います。
ここに改めて、ステキな木のアイテムや、ステキな木のお住まいに、ぜひ国産材のご利用をお薦めいたします。
2012年9月
赤荻